この記事
気に入ってくれた?
読んでくれて
ありがとう!

秋田犬と大館市 ー忠実なまなざしを育んだふるさとー

秋田犬と大館市 ー忠実なまなざしを育んだふるさとー

秋田県北部に位置する、人口約6万人の大館市。
四季折々の表情をもつ自然に囲まれ、町を歩くだけで心がゆったりと解きほぐされていくのを感じます。

そんな大館市こそ秋田犬のふるさと。
昔から猟犬文化が根づいた土地であり、人と犬が互いに助け合いながら暮らしてきた地域です。山に囲まれた厳しい自然環境の中で、秋田犬は力強さと同時に、人と共にあるやさしさを身につけてきました。

「大館から世界へ」

大館市には「秋田犬保存会」の本部があり、血統の維持や飼育環境の保護活動が続けられています。
世界的にも秋田犬の存在は注目されており、2012年にはロシアのフィギュアスケート選手・アリーナ・ザギトワさんに秋田犬「マサル」が贈られたことが大きな話題となりました。
ロシアのプーチン大統領にも同様に贈呈されたことがありますが、その背景には「大館から世界へ」という思いが込められています。

町を歩けば、秋田犬の像が立ち、商店街や観光施設には犬をモチーフにした装飾やイラストが溢れています。まるで町全体が秋田犬を抱きしめているようで、訪れる人に「大館こそ秋田犬の原点」と優しく教えてくれます。

この他にも、町のあちこちに秋田犬に関する装飾やイラストが設置されていますので、
大館市に足を運び直接探してみてください。

食の代名詞「比内地鶏」

大館の代名詞といえば「比内地鶏」です。
日本三大美味鶏に数えられるその肉質は、弾力がありながら旨味が濃厚。
地元の食堂で味わう親子丼は、香ばしい鶏肉ととろりとした卵が絡み合い、
心も体も満たしてくれます。

本場「大館のきりたんぽ」

秋には「本場大館きりたんぽまつり」が開催されます。
実はきりたんぽ鍋と比内地鶏には深い関係性があります。
きりたんぽには比内地鶏の出汁が使われており、これが「本場大館のきりたんぽ」に欠かせない要素の一つです。本場大館きりたんぽまつりでは、大きな鍋を囲んで笑顔を交わす人々の輪が広がります。
大館らしい「食で人を結ぶ力」を体感できる瞬間です。

受け継がれる「伝統」

豊かな森林資源を背景に、伝統工芸の「大館曲げわっぱ」が今も息づいています。
秋田杉を実際曲げて作る手法は、2000年もの時が紡ぐ伝統の技。
大館の曲げわっぱは、使い込むほどに伝統が生活になじんでいきます。
近年では、時代のニーズを取り入れるデザイン性を高めた現代的な曲げわっぱも登場、
若い世代にも人気が広がっています。


大館は観光だけでなく、暮らしの視点から見ても、大館は魅力的。
2024年には、国の登録有形文化財「桜櫓館」を活用したカフェがスタート。
「開かれた有形文化財」をコンセプトに、伝統と近代モダンが融合する特別な空間が登場、
今後の大館の未来を映し出しているようです。

「また訪れたい」と思える町。
「ここで暮らしてよかった」と想える町。
大館市は、その両方を叶えてくれる場所です。

一覧へ戻る

最近の記事